血糖値管理手法
血糖値(A1C)をいい感じにコントロールする経験上の方法を示す。
1. 目標値
従来治療法
A1C : 6.9%未満
血圧 : 130/80mmHg 未満
LDLコレステロール : 120mg/dL未満強化療法群
A1C : 6.2%未満
血圧 : 120/75mmHg 未満
LDLコレステロール : 80mg/dL未満
2. 血糖が悪いとどうなるか
- 体験談によると、37歳で糖尿病、気を付けていたが57歳で網膜症、その10年後に心臓カテーテル治療、さらに8年後に透析。
3. 血糖変動による症状
- 高血糖
頻尿になる、胸のあたりがムカムカする - 低血糖
動悸が激しくなる、手が震える - 低血糖から反動で高血糖になった後
鼻の奥に血の香りがする
→ これが出たときは既に高血糖に向かっているので飴を食べても手遅れ、上がるのでインシュリンを打つ 2回以上何度も反動が続いた後
足の筋肉が疲れる、全身に疲労を感じる
→ 肉を溶かして血糖値に変えているのか?自覚症状が出るまでのタイムラグ
低血糖や高血糖の症状が出るまで少々時間がかかる。
個人差はあるが、30分~1時間くらいで症状が出始める。
つまり急激な低血糖や高血糖だと、しばらくたってから症状が出る。
4. 血糖変動の特徴
- 食事(糖質)をとり始めてから血糖値が高くなるには通常約30分を要する。
5. 高血糖の原因チェックシート
[高ポイント]
- 低血糖が来て反動で上がっている?
- 運動(筋トレ等)でグルカゴン等が出て上がった?
- 肉を多めに食べることで後から上がっている?
- インシュリンの注射箇所が似通っている?
- 持続型インシュリンの量が少なすぎる?
[低ポイント]
- 旅行や連休(GW等)に不摂生を行った?
- 運動をしていない?
- 風邪をひいている?
- 即効性インシュリンが少なすぎる?
6. 低血糖の原因チェックシート
[高ポイント]
- 持続型インシュリンの量が多すぎる?
- 目分量でカロリー計算している?
[低ポイント]
- 即効性インシュリンを打ちすぎている?
- お酒を飲んだ?
- 運動をした?
- 食事が足りなかった?
7. 管理手法
チェックシートで原因を分析し、以下を検討する。
インシュリン量の調整
インシュリン量が多く反動(ソモジー効果)で上がっていないか、単純にインシュリン量が足りずに上がっているのか、細かく血糖値を測り判断し、インシュリン量を調整する。
また、トレシーバーなど持続型インシュリンの量が多いと、常に血糖値が下がる状態になる。
寝ている間も血糖値が下がり続けるため、永遠の眠りにつくことがありえる。寝ているときの低血糖は本当に怖い。以下のような高血糖ループもある。- 朝
低血糖 → 反動(ソモジー効果)で高血糖へ - 昼
高血糖のまま仕事(会社では血糖値計らない) - 夜
高血糖と分かり調整する - 深夜
寝てる間に低血糖へ
- 朝
運動量の調整
運動をしすぎると血糖値が下がり、その反動(ソモジー効果)で血糖値が上がる。- 食べる量の調整
食べすぎは当然だめ。
肉を食べると脂質により、後から血糖値が上がる。
寝る前は低かったのに、起きたら高いのは脂質の影響がある。
ブレを抑える
血糖測定回数を増やし、血糖が高い場合は追加でインシュリンを打つ。
特に寝る前が重要。 「朝、朝2h後、昼、昼2h後、夜、夜2h後、寝る前」と1日7回測るのが良い。